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瑞泉寺(見どころ・アクセス) 関東十刹の格式を持つ足利家の菩提寺  /鎌倉神社仏閣#023

寺社詳細

2025年5月1日

瑞泉寺 石段と山門

瑞泉寺は、鎌倉二階堂の紅葉ヶ谷の奥に当時北条家や足利家に深く尊崇された夢窓国師(夢窓疎石)が開山しました。昭和になって発掘復元された国師の手による本堂裏の岩の庭園は国の名勝に指定されています。

鎌倉駅からのアクセス

JR鎌倉駅東口から大塔宮行(京浜急行バス 鎌倉20系統)バスに乗って、終点「大塔宮」バス停で下車します。鎌倉駅から大塔宮バス停までは10分~15分程度です。瑞泉寺へは鎌倉宮から徒歩10分ほど、細い路地を進んでいきます。


大塔宮バス停から瑞泉寺まで徒歩で向かいましょう。
大塔宮バス停でバスが停車しているロータリーをバス進行方向に進むと、鎌倉宮の正面鳥居に出ます。

大塔宮バス停付近
バスはこの方向に止まります
鎌倉宮正面鳥居にある案内 瑞泉寺方向へ
鎌倉宮正面鳥居

鎌倉宮には入らず、鳥居を左手に見ながら細い路地を進むと鎌倉宮の案内のある小さな三叉路に出ます。ここを案内に沿って左に道なりに曲がり、左手に鎌倉宮の境内の森が続く路地を進みます。

鳥居を左手に見ながら路地を進む
三叉路の案内 瑞泉寺方向へ

途中右の路地との交差点がありますが、直進します。

左手は鎌倉宮境内に戻ります

左手に永福寺跡の入口を見ながら直進すると、写真のポストある三叉路に出ますので、ここを右に直進する道を進みます。

ポストのある三叉路 右前方向へ
三叉路の瑞泉寺方向

道なりに路地を進むと前方三方向に細い路地の分かれ道に出ますので、真ん中の直進の道を進みましょう。道の脇には瑞泉寺の寺標が立っています。突き当りには瑞泉寺の総門が見えています。

瑞泉寺総門前の三叉路 真ん中の道を直進
脇に寺標、奥に山門

総門はくぐらず、右の脇を通り進むと拝観受付があります。

拝観受付 先に梅林

鎌倉宮へはJR鎌倉駅から徒歩でも30分ほど、詳しくは鎌倉宮のページを御覧ください。

由緒

瑞泉寺は、鎌倉幕府の政所執事であった二階堂道蘊(にかいどうどううん 二階堂 貞藤の法名)が嘉暦2年(1327年)、夢窓国師を開山として鎌倉二階堂紅葉ヶ谷の奥に瑞泉院の名前で創建しました。

室町時代になり、初代鎌倉公方の足利基氏は夢窓国師に帰依して当寺を中興し、寺号を瑞泉寺と改めました。鎌倉五山につぐ関東十刹の筆頭に列せられます。基氏以降、足利家の菩提寺となっています。

そのころ禅宗寺院では「五山文学」が栄え、鎌倉では瑞泉寺が中心となります。本堂後ろの山には偏界一覧亭が建ち、鎌倉五山の詩会が催されました。

至徳4年(1387年)に関東十刹第一位の格式を得ますが、永享10年(1438年)の永享の乱により寺の勢いは衰退します。

江戸時代になると、徳川光圀が境内の偏界一覧亭を再建、新編鎌倉志を編纂しました。

案内
教育委員会案内

夢窓国師

夢窓国師(夢窓疎石)は鎌倉時代から南北朝時代に活躍した臨済宗の僧で、円覚寺開山仏光国師の孫弟子です。
彼は五山の住職を歴任し、天龍寺や恵林寺などを創建しました。後醍醐天皇をはじめ南北両朝の帝から七つの国師号を賜り、「七朝の帝師」と称されました。足利尊氏や直義からも敬われ、瑞泉寺は鎌倉公方足利家の菩提所となりました。
また、夢窓国師は優れた作庭家でもあり、美濃の虎渓山永保寺や京の天龍寺、西芳寺(苔寺)などの庭園を設計し、これらは国の名勝に指定されています。
瑞泉寺は鎌倉の紅葉ヶ谷に建てられ、その自然美を活かした庭園が特徴です。

境内の見どころ

境内案内

総門をくぐり、拝観受付をすぎると左手に梅林が広がります。

梅林
梅林の梅の花
5月の梅林の様子

山門へ続く石段

梅林の先には山門に続く石段が続きます。途中石段が二手に別れます。左が苔むす石段となっています。右は比較的新しく作られたであろう石段です。山門の正面に続いているのは右手の石段で、苔の石段は山門の左脇に伸びています。石段の苔は、冬より春以降湿度がある方が深くなります。
どちらの石段も両脇を深い緑が覆い趣があります。

左手に伸びる苔の石段
苔の石段
冬に撮影した苔の石段
右手の石段

山門

石畳と山門

石段を登り切ると石畳、そして山門が建ちます。山門を通して境内が美しく切り取られています。

山門

山門には瑞泉蘭若と掲げられています。瑞泉寺は古くは瑞泉蘭若と称していました。

山門

本堂(大雄寶殿 仏殿)

山門から本堂までは四季折々の花が楽しめる前庭が広がります。
本堂は大雄寶殿 仏殿とも記され、本尊は釈迦牟尼仏が安置されています。

前庭から本堂
冬の本堂
5月の本堂

地蔵堂

地蔵堂
地蔵堂
本堂から地蔵堂へと続く道

錦屏晩鐘

鐘楼

瑞泉寺庭園

夢窓国師による岩の庭園が本堂裏に広がります。
境内北側の地形を活かし、大胆に洞や窟を配置、池を掘り、島を造り岩盤に滝を流します。
池を渡る橋を進めば錦屏山の山頂に出て、鎌倉から相模湾、富士山までの雄大な眺めが広がる庭園、その先に徧界一覧亭となります。現在は、岩の庭園を歩くことはできず、徧界一覧亭に行くことはできません。

瑞泉寺庭園全景
山頂へと登る道(現在は通行不可)
右手は本堂裏
本堂の裏手からの景色

偏界一覧亭

現在偏界一覧亭までの道は閉鎖されており、庭園からも山頂は遠く姿を見ることはできません。
冬の木々の葉が少ない時期であれば、拝観受付の付近から偏界一覧亭を見つけることができるかもしれないとのことでした。

季節の花

冬:水仙 梅 黄梅
春:諸葛菜 桜 
夏:紫陽花 芙蓉 桔梗
秋:菊 紅葉


住所         鎌倉市二階堂710
          鎌倉駅東口 5番バスのりばより「鎌倉宮(大塔宮)」行きバス(鎌20系統)に乗車、終点「大塔宮」下車。 
          徒歩約10分

          
電話番号       0467-22-1191
拝観料/入館料     大人200円 小中学生100円。障害者無料
                   
開門・閉門時間    9:00-17:00(通年)入門は16:30まで